Wild Orange Official Blog

Wild Orange Artists and Wild Orange Asia official blog.

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役者さんにとって、原作がある映画に配役が決まり出演するのは、かなりプレッシャーを感じることだと思います。
とはいえ、最近は原作が無い、完全オリジナルの作品が映像化されるのはとても稀。
いくら「原作と映画は違いますから」と言っても、とくにその原作に熱狂的なファンがついていればなおさら、イヤでも評判が気になってしまうのは当たり前だと思います。
映画を見ている側としても、「○○のキャラクターはあなたじゃない!」と感じたことがあるのは、私だけじゃないでしょう。
その逆で、「そう、○○はまさしくアナタです!」と、ドンピシャリの配役が決まった時も、楽しいですよね。
作る側にとっても、見る側にとっても、原作の映像化というのは、色んな意味でドキドキです。

海外で大人気の小説、「Fifty Shades of Grey」ってご存知ですか?
来年のバレンタインデーに、全世界同時で映画版も公開される作品です。

メディアでもたくさん取り上げられているのでご存知の方も多いかと思うのですが、
もとはイギリスの主婦が、こちらも世界を席巻したバンパイア・ラブストーリーの「トワイライト」シリーズに触発され、
主人公エドワードを主人公に想定しながら書いたファンフィクション。
つまり、日本で言うところの同人誌。
その小説が爆発的な人気を得、大手出版社も獲得し、ついには映画にまで発展したという、驚くような作品です。
シリーズ3作にわたって、大富豪グレイと、ウブで奥手な主人公アナの恋愛模様が描かれています。

「トワイライト」シリーズと同様、熱狂的な原作ファンを持つ「フィフティ~」は、映画版のキャスティングも超難航。
 特に、グレイ役には「どの俳優がいい」というファン同士の白熱トークがネット上でやり取りされ、
一度はグレイ役にチャーリー・ハナムが決定したものの、
ファンから大ブーイングを食らってしまい、キャスティングが振出しに戻るという異例の事態を巻き起こしました。
(制作側のご苦労たるや、想像を絶しますな。。。)
ハナムの後任としてグレイ役に決まったのは、当時ほぼ無名だったジェイミー・ドーソン。
アナ役も決まり、無事来年2月、公開される運びとなりました。

実はわたし、この原作は未読で、熱狂的ファンでもなんでもないのですが、
先日、"原作の熱狂的なファンが初めて映画予告編を見た時のリアクションを撮ってみた"という動画を見たんです。




英語がわからなくても、彼女がいかに映像に狂喜乱舞しているのか、お分かりいただけると思います(笑)
すでにプレビュー数は40万を超えている人気動画ですが、
映画制作側からしてみれば、理想的なファンですよね。
興奮冷めやらず、連続で予告編見て、初見とほぼ同じリアクションしてますし(笑)
「手!手!目!目!オーマイガー!」って(笑)

初めて見たときは、彼女の超オーバーリアクションにただ爆笑したんですが、
なんかこの純粋な「すごい!完璧!映画がめっちゃ楽しみ!!」という感じ、
まるで学生時代の自分じゃないか!と我に返ったのです。
この純粋な気持ち、忘れちゃいけないよなぁ、と(笑)
最近、小説から映画になった作品で、ここまで一喜一憂したのってなんかあったかな?と、ふと思ったのでした。


先日、弊社のロサンゼルス・ブランチが出来まして、
その開設&新スタッフご挨拶にLAに行ってまいりました。
別件でニューヨークに居たので、極寒のNYCから常夏のLAに行けたことだけでもう幸せ度100%。
11月初旬に最低気温3度って何事だ!ふざけるな!とぷりぷりしていたら、
現在コロンビア大学に留学している元級友から「NYCの緯度は北海道とほぼ同じ」と言われ、
「ならば仕方あるまいな・・・」とやっと納得しました。
とはいえ納得したところで寒さが和らぐわけでもナシ。
マフラーやジャケットは持っていきましたが、急いで手袋を買い求めたのでした。

ところ変わってLA。(ちなみにLAの緯度は日本の下関~徳島あたり)
太陽だよ!半袖だよ!みんなハーパンだよ!
開放的ですね~。
そんな開放的な雰囲気に流されてか(?)、弊社の新オフィスもこじゃれたエリアにありました!
LAのちょっと郊外、カルバーシティというエリアにある、その名もCulver Studioの中!
そう、撮影スタジオの中にあるバンガローの一つを、ほかの会社さんとシェアさせて頂いているのです。

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なんだこのアガる建物は!と浮かれポンチの私はウキウキ。
しかも撮影スタジオの中にあるので、いつもどこかで何かしらの撮影が行われています。
私の訪問した日も、海軍モノらしいテレビドラマの撮影が行われていまして、
横の中庭で、クルーや役者がそろってケータリングをモグモグしてました。

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このカルバースタジオ、とても歴史のあるスタジオの一つで、
あの名作『風と共に去りぬ』が撮影された場所でもあるのです。
広大なタラの丘や、めちゃ豪華な南部風マンションが印象に残る『風と共に去りぬ』ですが、
実はあの作品、何から何までスタジオで撮影された作品。
舞台となった南部でのロケはついぞ無かったんですね。
何を明かそう、『風と共に去りぬ』は、私の中の「オールタイムベスト」の一本で、
この映画が好きすぎて、昨年夏に作品の舞台となった深南部を横断したぐらいの『風と共に去りぬ』&ディープサウス・バカです。
なので、『風と共に~』の撮影場所と聞いて、私のテンションが上がらないワケがない!!
しかも、弊社のバンガローは脚本家&弁護士たちがオフィスとして使っているメイン・ビルディングの脇にあるので、
ちょいちょい有名クリエイターたちと遭遇することもあるのだとか。
オフィスシェアしている方は、「この前メル・ブルックス監督に会った」と言ってたし!
なんてこと!
よし、仕事がんばろう!LA出張の機会を増やすんだ!

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写真は弁護士・脚本家がオフィスを構えるメイン・ビルディング。
この中庭で優雅にアイスティーでもすすりながら脚本でも読みたい・・・ところですが、直射日光が暑すぎて実際はそれどころじゃない。

ほんとうにひょんなことから、先日まで来日していたオーウェン・ウィルソンとピーター・ボグダノビッチ監督の東京アシスタントをしていました。

第27回東京国際映画祭で来日を果たしたピーター・ボグダノヴィッチ監督とオーウェン・ウィルソン
Walker Plusさんより転用
http://news.walkerplus.com/article/51888/

コトの始まりは来日前日の土曜日朝。
朝起きたら、アメリカに住んでいる長年の友人から携帯にメッセージが入っており、
「オーウェン・ウィルソンとピーター・ボグダノビッチが東京に行くんだけど、
現地で細々ヘルプしてくれるアシスタントを探してるんだって。
アユミやんない?」 とのこと。

寝ぼけ眼で8回ぐらいメッセージを読み直し、
やっと"驚く"段階まで到達。
え!?オーウェン・ウィルソン!?ピーター・ボグダノビッチ!? まじで!!!!
やるやるやるやる!!!

なんでも、友人のそのまた友人が、オーウェン・ウィルソンが主演しているボグダノビッチ監督作のプロデューサーだそうで、
このプロデューサーが、現地アシスタントを探していたよう。
日本語と英語ができて、なんとなく映画業界もわかるというので、私の名前がピンと頭に来たそうです。
なんたる光栄、なんたる偶然。
ありがたやーと思いつつ、よくよく聞いたら来日は翌日の日曜日。
24時間もない!
こうして、まったく準備が整わないまま、あたふたとこのハリウッドからの来客を迎えることになりました。

彼らが来日したのは、10月末に開催されていた東京国際映画祭のゲストとして。
通常、作品をひっさげての来日では、日本で作品を配給する配給会社さんがフライト・ホテル・食事・観光 などをすべてアレンジされますが、
今回の"She's Funny That Way"は、日本での配給が未定。
もちろん配給会社も存在しないので、「日本来ちゃった!でも一人!」という状況が、
オーウェン&ピーターの珍しいケースだったのです。

今回の仕事はメインが映画祭出席ですし、
すでにその周りでのスケジュールは確定していたので、
私がケアすべきは公式イベント以外の、いわゆるヒマな時間。
実はオーウェンは驚きなことに初来日で、東京に関する知識はゼロ。
「なにしたい?」という質問にも、「どこかキミが好きなところに連れてって~」という、
めちゃユルい(そして一番コーディネーター的には困る)答えしか返ってこなくて、当初は困惑の極み。
「いや、あたしの好きなトコって言ったってアンタ・・・」とビビっていたのですが、
用事で行った表参道がいたく気に入ったので、そのまま表参道や代官山付近をぶらぶらお散歩。
本当にリラックスしたEasy going な人で、こちらとしてはアテンドがものすっごい楽でした。

本が好き、ということだったので、代官山の蔦屋さんに連れて行ったところ、
「今まで来た中で最高の本屋だ!」と夢中で本棚をぐるぐる。
ふと周りを見ると、ウェス・アンダーソン特集の写真集だったり、オーウェン自身が表紙の雑誌が飾られてたりして、
「なんてシュールな光景なんだ・・・」と、夢中でサーフィン写真集に没頭するオーウェンを遠目で見守りながら、独り言ちておりました。

約1週間滞在していたのですが、映画祭イベントに出席するほか(サプライズでQ&Aとプレスインタビューに登場。客席は黄色い声と、溢れんばかりのマスコミのストロボで大変なことに)、
美術館に行ってウルウルしたり、
日本食(特に懐石料理がお気に入り)を初めてちゃんと食べて「なんてウマいんだ!今までの人生でこんなに美味しいものは食べたことがない!」と劇的に感動したり、
「日本の人って本当に丁寧で親切だよね。街も静かで平和。いいなぁ」とほんわかしたり、
とりあえず彼の東京滞在は良い印象で終わったようなので、
空港に向かう彼を見送った私もホっと胸をなでおろしました。

一方、ボグダノビッチ監督は映画祭公式上映に登壇したり、
国立近代美術館フィルムセンターで行われたトークショーにご出演されたりと多忙。
時差ボケがなかなか治らず、つねに「寝れなかった・・・」とぼやいておられましたが、
ご本人はとってもチャーミングな方で、動きはゆっくりなものの、頭の回転はびっくりするほど高速。
特に年号をしっかり覚えていて、映画の話をしていても、「○○年公開」というのがパン!と出てくる、まるで生き字引。

一緒にご飯を食べていても、口からでるご友人のお名前や、
「あの時こんなことがあってね・・・」という思い出の登場人物が、
ジョン・フォードやオーソン・ウェルズやマーロン・ブランド、マリリン・モンロー、リバー・フェニックス、オードリー・ヘップバーンなどで、
バカの一つ覚えのように"That's great"以外の感想が出てきませんでした。
こりゃ映画学校3年分のレッスンが、監督との1時間で吸収できますわ。
本当に貴重な経験をさせていただきました。

監督も無事に飛行機に乗り、一路ロサンゼルスへ。
息つく間もなく、非現実的な1週間が終わりました。

あとは"She's Funny That Way"の日本公開が決まれば!
プロデューサーが「決まるかも~!」と口にしていたので、ぜひぜひそれが決まり、
日本の劇場で作品が見れることを祈っています。

 
"She's Funny That Way"
オーウェン・ウィルソン他、イモーゲン・プーツ、ジェニファー・アニストン、リス・エヴァンスなど、
豪華俳優がズラリとそろった、往年のスクリューボールコメディを彷彿とさせるラブコメ。
監督曰く、「世界には悲しいニュースが多すぎる。だから僕は人を笑わせて笑顔にさせる作品を作りたい」と。
素敵!! 

秋の夜長に映画でも・・・という人は多いと思います。
最近は特に週末が台風で全滅というのも続いてますし、
私もベッドに転がって家のYouTubeテレビ(YouTube並に画面が小さい)でチマチマ鑑賞しています。

映画業界に少しでもお世話になっている身であれば、できれば全部劇場で見たいところですが、
現実的なところ時間もお金もないですし、
私は特にDVDスルーとなるB級コメディが大好物という趣味嗜好の問題もあって、
渋谷TSUTAYA様様となる場合が多いです。

さて、今日は最近見たDVDのお話です。
タイトルは『ドリンキング・バディーズ 飲み友以上、恋人未満の甘い方程式』(原題:Driking Buddies)。
長い副題が映画の内容を8割説明してくれてますが、
二組のカップルを主人公とした、「男と女の友情って成立するの?」というテーマを扱ったラブコメです。

ストーリーはものすごくヒネりが効いているわけでも、
この編集ヤバイ!音楽カッケー!というわけでもなく、
普通に見ると「まぁまぁ面白いアメリカ映画よね」という感想しか引き出せない作品なんですが、
実はこの作品の突出したところはその演出方法。
なんと劇中でしゃべっているセリフのほとんどがアドリブなのです。



監督はジョー・スワンバーグという若手で、自分自身も役者として活動している33歳。
なんでも「こういう流れの話ですんで、中身は即興でヨロシク!」という演出方法がお得意らしく、
その手法は本作でも炸裂。
そしてこの「ほぼ丸投げ」演出に、主要キャスト4名が見事に答えています。

たいして可愛いかないけど、その演技力と歌唱力はお墨付きのアナ・ケンドリックに、
Over30女子なら「『セックス・アンド・ザ・シティ』でキャリーをポストイットでフッた男」と言えばほとんどわかる(と思う)ロン・リヴィングストン、
TVドラマ「New Girl/ダサかわ女子と三銃士」のジェイク・ジョンソン、
そしてハリウッド注目株のオリヴィア・ワイルドが、
自身の経験も交えながら役を作り、自然体(アドリブなんで当たり前だけど)のセリフをぽんぽんつないでいきます。

特にオリヴィア・ワイルドの"ナチュラル・ビッチ"ぶりは驚愕。
彼女が演じているのは、ビール工場で働く紅一点の女子社員。
男勝りの性格で、仕事終わりにみんなでバーに出かけてビリヤードしてバカ話するのが大好き。
サバサバした性格だから男友達も多いけど、でも家にはしっかり年上の恋人がいて・・・。

このオリヴィア・ワイルドが、
男友達になんとなく甘えるところ、「あたし今夜OKだよ~ん」と言わなくてもシグナルを送る仕草、言葉、
「あれ、ちょっと彼に魅かれてるかも・・・」という時に見せる表情が、
「おまえほんとにそれアドリブかよ!?」と突っ込みたくなるほど、完璧なんですよね。
こんな女子周りにいたら怖いわ~これこそホントの肉食だわ~という感じ。

↑ 劇中のオリヴィア・ワイルドとジェイク・ジョンソン。こう見えてこの二人は「友達同士」という設定。
いつも思うけど、欧米の男女友達の距離って日本のそれより3倍ぐらい近い。


現在30歳のオリヴィア・ジョンソンは、医療TVドラマ「HOUSE」でブレイクし、
その後近未来SF映画『トロン:レガシー』でヒロインに抜擢されてから、ハリウッドで注目の若手に。
キッツい顔にハスキーボイスと、今いる女優の中では珍しい特徴をしていますが、
それが買われたのが「HOUSE」の前に出演した青春TVドラマ「The OC」。
ここで、主人公ミーシャ・バートンが同性愛者になった際のバイセクシャルの恋人を演じ、
視聴者に「お?」と印象付けました(私もその一人)。

映画出演作は増えていますが、今もテレビ作品にちょこちょこゲスト出演しており、
古巣への恩は忘れていないようです。
というか、彼女の演技力の根底は、地道に続けてきたTVドラマでの経験。
こういう女優さんを見ると、アメリカの芸能界の土壌の深さ、
各俳優さんたちが行うスキルの鍛錬に、毎回驚嘆します。

劇中ほっとんどビール飲み続けてるのに、エンピツみたいに細いオリヴィア・ワイルド。
最後まで完璧すぎ!(でも憎めない)



初めましてこんにちは、ワイルドオレンジアジアのセキと申します。
このたび会社のホームページがリニューアルし、
それに合わせて「ブログやりたい!」と叫び始めた社長(タチバナ)の意見を反映し、
ページに"Blog"項目ができることとなりました。
社長は「マメに更新❤」とか言ってますが、まぁどうなることやら・・・。
仕事関係のマジメな話は社長に任せるとして、私はなんとなーくエンタメに関することを、ツラツラ書き連ねていきたいと思います。
「ブログは更新!毎日更新!更新あってナンボです!!」と、HP会社にも断言されましたから・・・頑張らないとね・・・。
 
タチバナが8年前に立ち上げたワイルドオレンジアーティスト&アジアは、
人に何回説明しても、何をやっているのか一向に理解してもらえない不思議な会社です。 
私も親に説明するのをすでに諦めており、「日本と海外の橋渡しならなんでもやる!」という、
漠然と、でも確固とした会社のコンセプトをひたすら繰り返しております。
そう、弊社は「日本と海外をつなぐ」をモットーとしており、
そのためならばそれがキャスティングだろうが、マネージメントだろうが、製作・制作だろうが、事務仕事だろうが、 垣根なくやりまっせ! という社風です。

私はワイルドオレンジに入るまで、ずっと映画イベントをプロデュースするお仕事をしており、
どちらかというと出来上がった作品を世に出す作業をお手伝いさせて頂いておりました。 
ですがワイルドオレンジでは作品が出来上がるまでの行程に携わることが多く、
まったく違う世界を垣間見ることができて、日々勉強、ワクワクの毎日です。

前置き長くなりましたが、どうぞよろしくお願いいたします。


 

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