Wild Orange Official Blog

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2015年02月

初めまして! 新たにワイルドオレンジに仲間入りさせて頂いた佐々木と申します。

私は制作出身なのでブログでもそういう制作の裏側の視点からお話出来ればといいなと思っております。

 

 

早速ご挨拶代わりと言ってはなんですが、今日はアメリカのテレビドラマで最近個人的に私がハマっているものをご紹介します。
 

今月から第2シーズンが日本初放送になるようで最近ちょっと話題になっております「ハンニバル」。

「ハンニバル」と聞くとご存知の方も多いかと思いますが、「羊たちの沈黙」などの
人食い博士ハンニバル・レクターが出てくる映画シリーズのテレビ版です。

まずは、映画「羊たちの沈黙」の予告編をどうぞ。
 

子どもの頃テレビで放送されて見たのを思い出してしまいました。
今でも脳裏に焼き付いて怖いです。。ハンニバル。。。

テレビドラマ版では設定を結構変えていて、更に映画「レッドドラゴン」以前のハンニバルを
オリジナルストーリーで描いているので、ハンニバルシリーズファンの方も新鮮に楽しめると思います。

 テレビドラマ「ハンニバル」第1シーズン予告編です。
 

私がこのテレビシリーズが面白いと思った部分、
そしてこのドラマが好評を得ている理由だと思うのはキャスティングにあります。

「羊たちの沈黙」のハンニバル役の怪演でアカデミー主演男優賞を受賞したアンソニー・ホプキンス。
多くの人の脳裏にはホプキンス=ハンニバル、ハンニバル=ホプキンスと刻まれているのではないかと
思います。そのハンニバル役を他の誰が演じようと二番煎じになるのではないかという懸念をテレビ版「ハンニバル」は見事に裏切ってくれます。

テレビ版ではマッツ・ミケルセンというデンマーク出身の俳優がハンニバル役を演じてるのですが、この彼がとてもいい!アンソニー・ホプキンスのハンニバルもキレっぷりがいいですが、マッツ・ミケルセンのハンニバルはダークで妖艶で魅力的!俗に、サイコパスは口達者で社交的で魅力的に見える人が多いと言われています。だとすると、ミケルセンが演じるハンニバルはよりサイコパスの特徴を捉えている気がします。

「ハンニバル」とタイトルがついてるので、主人公はハンニバルだと思う方も多いと思いますが、
このテレビ版での主人公は
FBI捜査官のウィル・グレアム。ウィルを演じるヒュー・ダンシーも
精神が病んでる捜査官という難しい役所を見事に演じていて、これからハリウッドでの活躍が
大いに期待出来る俳優だと思います。

そして、ウィルの上司ジャック・クロフォード役で「マトリックス」シリーズの
ローレンス・フィッシュバーンが出演しています。このキャスティングも今まで同じ役をハーベイ・カイテルなど白人俳優が演じてきた事を考えると大胆なキャスティングだと思います。
既存の物を壊して新しい物を作ることは簡単な事ではないです。多くのリメイク作品などが失敗に終わってる事を考えると、人気コンテンツはしっかりしたファン層があったりとビジネスとしては魅力ではありますが、その分ハードルが高いので、コケる時は思い切りこコケる!それだけに、この「ハンニバル」の完成度を見ると製作陣・俳優陣の並々ならぬ意気込みを感じます。
内容はダークで見る人を選ぶ部分はありますが、13エピソードと通常のアメリカのテレビドラマの話数の約半分になっており、無駄が少なく最後のクライマックスへのビルドアップの仕方は圧巻です。
久しぶりに素晴らしい作品を見ました。
是非、皆様もご覧になってはいかがでしょうか?

最後に今月日本で放送開始の第2シーズンの予告編です。
 

このブログでも何回か書いてきましたが、
弊社がちょうど昨年、キャスティングでご協力させて頂きました邦画『ジョーカー・ゲーム』が、
ついに1月31日、公開となりました!
おめでとうございます!
公開初週の興行成績が発表されましたが、 めでたく初登場2位を記録!
重ねておめでとうございます!!うれしいなぁ!!
動員17万4121人、興収2億713万1700円(Movie Waler)ということで、
気の早い私はさっそく「続編!続編!!」と期待で胸が膨らんでいます(笑)
亀梨和也さんが、超絶技巧を誇る世界的スパイにふんしたエンターテインメント映画。
私も大好きな『SR サイタマノラッパー』シリーズの入江悠監督が初めて挑んだアクション大作です。

撮影はちょうど1年前、インドネシアのバタム島にあるスタジオをメインに、日本とシンガポールで行われていました。 
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写真:インドネシア バタム島の撮影スタジオ、Infinite Studio、に続く道=ゴルフコース。
スタッフ&主要キャストはこのスタジオに併設しているヴィラに宿泊しており、
毎日このゴルフコースを歩く、もしくはゴルフカートで爆走してスタジオに向かうのがお決まりでした。
のどか・・・(笑)


弊社は海外キャストのキャスティングをお手伝いしておりましたので、
年末から監督とプロデューサーさんと一緒に、シンガポールや日本でオーディション。
映画の中に登場する米国大使、英国諜報機関のスパイマスター、その部下、というのが、
海外組では主要キャストに値しており、その3人をメインに必死に選定。
ほかにものべ30人ほどをキャスティングさせて頂きました。
東宝さんでSkypeオーディションしたのが懐かしい・・・という感じですが、
オーディション中や撮影中は、もうとにかく目まぐるしく変わる撮影スケジュールに役者をコーディネートしていくのでいっぱいで、懐かしがる、楽しむ余裕なんてゼロ(笑)

特にバタム島に入ってからは、役者が住んでいるシンガポールと、スタジオがあるバタム島を行き来するフェリーの時間や、
海外では厳しい労働時間や休日なんかも頭に入れて演出部さんと調整しないといけないので、
助監督さんとは毎日、夜遅くまであーでもないこーでもないと話し合っていました。
しかもややこしいのが、バタム島とシンガポールはフェリーでわずか30分という距離であるにもかかわらず、
時差が1時間!(バタムの方が1時間早い)
「シンガポールを朝9時の便に乗って出れば、バタムに朝8時30分に着く・・・?」と、
まるでSFのような話を、特に睡眠不足で働かなくなった脳みそをごまかしながら英語で話していると、
わけわからなくなること複数回でした。

こういう時、英語って便利だなーと思いますね。
もちろんそれなりに丁寧な言い方はありますが、日本語のように、言葉の使い方でバッキバキに縦系列が作られる、わかる言語ではないですし、
特にアジア圏で作っていたので、英語は誰にとっても第二言語。
(にしてもインドネシア・スタッフの英語の流ちょうなことよ!)
それも踏まえてみんなで意思疎通を図りますし、
何より「良い作品を作りたい」というゴールはみんな共通なので、一丸となって突き進めたんだと思います。

今思えば、素人の私によく演出部さんも付き合ってくれたもんだと思う・・・。
その時は目の前のことに必死で、立場の違いとかぶっ壊してコミュニケーションしてたような気がします。
落ち着いて思い返すと、後ろから便所スリッパで頭をはたきたくなるような言動、たくさんしていたよな・・・と、反省の嵐。
あぁ、タイムマシンがあったら1年前のバタムに戻ってもうちょっとエレガントに仕事したい!と思いますが、
その戒めも含めて、本当に良い経験をさせて頂きました。

公開初日、私も劇場にご挨拶に寄ったのですが、なんとうれしいサプライズが!
劇中でスパイマスター付きの兵士を演じたRajid Ahamedが、シンガポールから遊びに来ていました。
まだ19歳の彼。
聞くと、シンガポールでもうすぐ公開される海洋アクション映画にも準主役級で出演しているらしく、
(ポスター画像を見せてもらったら映っていた!)
「すごくうれしいよ!」と目をキラキラさせながら話していました。
オーディション中も「ちょっと違うね」と、ほかの役者と明らかに違う色のオーラを出していたRajid.
当初はアクションありの兵士役でしたが、「もっと彼に合うキャラクターを演じてもらいたい」という監督のご意見があり、最終的な配役に落ち着きました。
(どの役かはぜひ劇場でお確かめください!)
またいつか、一緒にお仕事できる日が楽しみです。

JG-rasid

写真:Rajidと入江監督。監督のブログから拝借させていただきました!

映画 『ジョーカー・ゲーム』は公開したばかり!
ぜひ劇場でお楽しみください!
私も今週、「エキストラ出演している私を大画面で見ろ」という目的で、両親を引き連れて鑑賞してまいります(笑)
 

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